日立ソリューションズ グループ会社合併 肥大化で高い人件費に苦しむ 2012年11月6日 今日の口コミ&年収 ツイート 日立ソリューションズは2013年1月1日付で、グループ会社を合併する国内グループの経営効率化と経営基盤の強化が狙い。 具体的には、地域グループ会社の日立中国ソリューションズと日立ソリューションズを合併し、中国・九州地方の事業基盤強化を図る。 また、首都圏の日立ソリューションズバリューと日立ソリューションズデザインも合併し、東名阪地域の中規模システムインテグレーション市場の競争力強化を図る。 同社は10年10月に日立システムアンドサービスと日立ソフトウェアエンジニアリングが合併して生まれたシステムインテグレーターだ。日立グループの情報通信システム事業の中核会社と言われている。 実際にはどんな会社なのだろうか。キャリコネの口コミから見てみよう。 【その他の口コミ&年収記事はこちら】 同社は合併により規模が急膨張した一方、規模に見合った業務改革は後手に回っているようだ。例えば、30代後半の男性社員は、次のように話している。 「1万人を超えるが、それ相応な売り上げと利益率とは言えない高い人件費に苦しんでいる。同規模の業界他社と比較しても、一人当たりの売り上げ・利益率は劣っている」 同社関係者は「管理職が2社分そのまま増えたため、1万人の会社で管理職が2000人もいる。判子文化も日立本家より酷い」と話している。 業務運営はどうだろうか。30代前半の男性社員はこう告白する。 「請負を中心とした対応をしている。そのまま作っても社員の単価が高いので、協力会社に作業を依頼し、その差額で利益を出す、土建業界と似たような状況。利益を出すためにいかに少ない人数で仕事をこなすかにかかっており、社員が疲弊している」 一方、その協力会社から派遣された、30代前半の男性派遣社員は、同社の対応に腹を立てていると言う。 「顧客からの無理なスケジュールにイエスマンでしかなく、それをそのまま下請けの私たちに丸投げしてくる。トラブルがあった場合はネチネチと責められ、精神的におかしくなった下請けがいっぱいいる」 林雅博社長はマスコミの取材で「当社の海外売上比率はわずか数%。15年度には海外売上比率を20%以上にしたい。具体的な数字を明示することで、社員にも『これからグローバルになるんだ』と言うマインドを強く持ってもらいたい」と、急激な成長戦略の風呂敷を広げている。 しかし、社内からは「原価低減のため開発を海外に発注しているが、技術の空洞化を招きかねない」(30代前半の男性社員)との声もあり、同社のグローバル化の実態は外注の海外化に等しいようだ。 「林社長の成長戦略には独善的な傾向が目立つ。同社にとっての重要課題は肥大化した組織の改革」と業界関係者は指摘している。 あわせてよみたい:「偽装請負」を訴えたらクビに 日立の内部告発窓口は機能しているのか
日立ソリューションズ グループ会社合併 肥大化で高い人件費に苦しむ
日立ソリューションズは2013年1月1日付で、グループ会社を合併する国内グループの経営効率化と経営基盤の強化が狙い。
具体的には、地域グループ会社の日立中国ソリューションズと日立ソリューションズを合併し、中国・九州地方の事業基盤強化を図る。
また、首都圏の日立ソリューションズバリューと日立ソリューションズデザインも合併し、東名阪地域の中規模システムインテグレーション市場の競争力強化を図る。
同社は10年10月に日立システムアンドサービスと日立ソフトウェアエンジニアリングが合併して生まれたシステムインテグレーターだ。日立グループの情報通信システム事業の中核会社と言われている。
実際にはどんな会社なのだろうか。キャリコネの口コミから見てみよう。
【その他の口コミ&年収記事はこちら】
同社は合併により規模が急膨張した一方、規模に見合った業務改革は後手に回っているようだ。例えば、30代後半の男性社員は、次のように話している。
「1万人を超えるが、それ相応な売り上げと利益率とは言えない高い人件費に苦しんでいる。同規模の業界他社と比較しても、一人当たりの売り上げ・利益率は劣っている」
同社関係者は「管理職が2社分そのまま増えたため、1万人の会社で管理職が2000人もいる。判子文化も日立本家より酷い」と話している。
業務運営はどうだろうか。30代前半の男性社員はこう告白する。
「請負を中心とした対応をしている。そのまま作っても社員の単価が高いので、協力会社に作業を依頼し、その差額で利益を出す、土建業界と似たような状況。利益を出すためにいかに少ない人数で仕事をこなすかにかかっており、社員が疲弊している」
一方、その協力会社から派遣された、30代前半の男性派遣社員は、同社の対応に腹を立てていると言う。
「顧客からの無理なスケジュールにイエスマンでしかなく、それをそのまま下請けの私たちに丸投げしてくる。トラブルがあった場合はネチネチと責められ、精神的におかしくなった下請けがいっぱいいる」
林雅博社長はマスコミの取材で「当社の海外売上比率はわずか数%。15年度には海外売上比率を20%以上にしたい。具体的な数字を明示することで、社員にも『これからグローバルになるんだ』と言うマインドを強く持ってもらいたい」と、急激な成長戦略の風呂敷を広げている。
しかし、社内からは「原価低減のため開発を海外に発注しているが、技術の空洞化を招きかねない」(30代前半の男性社員)との声もあり、同社のグローバル化の実態は外注の海外化に等しいようだ。
「林社長の成長戦略には独善的な傾向が目立つ。同社にとっての重要課題は肥大化した組織の改革」と業界関係者は指摘している。
あわせてよみたい:「偽装請負」を訴えたらクビに 日立の内部告発窓口は機能しているのか