• 【懲戒処分ウォッチ】定年後再任用の元公務員61歳 エロサイト閲覧で「減給10分の1」

    佐賀労働局は3月12日、職場のパソコンでアダルトサイトを閲覧していたとして、男性職員(61)を同日付で 減給10分の1(3か月)の懲戒処分にしたと発表した。

    局内のパソコンには閲覧制限を設けていたが、男性は検索を重ねるなどし、閲覧可能なサイトを発見していた。パソコンの接続履歴や本人への聞き取りの確認の結果、2010年4月から13年6月にかけて、勤務中に閲覧していたことが判明したという。

    2カ月間で計472回。個室を与えられた元エリート

    閲覧期間の2か月間を抽出調査したところ、勤務日数の約7割にわたって計472回アクセス、およそ6時間20分にわたり閲覧していたという。1か月に20日勤務とすると、一日あたりのアクセス回数は16〜17回となる。

    職場には個室が与えられていたようで、人目をはばかることもなかったのだろう。調べに対し、本人は「魔が差した」と話しているそうだが、61歳なっても衰えない「好奇心」には感服してしまう。

    男性は昨年3月末に定年退職し、同4月から再任用された。定年までは、同局の2か所の出先機関でトップの管理職を務めたほどのエリートだったという。しかし、ITに関するコンプライアンスの意識は低かったようだ。

    自宅パソコンやスマートフォンを所有している若い人からすると、わざわざ職場のパソコンでエロサイトを見る必要も感じないだろう。この男性は自宅で自由に使えるパソコンがなかったのか。それとも、よほどヒマを持て余していたのか。

    民間では「始末書」ですむケースが多い

    ちなみに、民間企業で業務に関係ないサイト閲覧が発覚した場合、どの程度の処分になるのだろうか。クビで当然と思う人もいるかもしれないが、実際には「戒告」や「始末書」の提出などで済むケースが6割程度だという(2012年9月14日発行『労政時報』3829号より)。

    とすると、「減給10分の1(3か月)」という処分は、それなりに厳しい処分といえるだろう。この件について西村公子局長は、「職員の綱紀粛正を徹底したい。地域の皆さまに心からお詫び申し上げます」と陳謝している。

    綱紀粛正はもちろんだが、再雇用までした職員にアダルトサイトを閲覧できるほどヒマなポストを与えるというのは、いかがなものだろうか。こんなことなら職にありつけず、困窮している若い人たちを雇用して欲しいものだ。(懲戒処分ウォッチャー・ムライセツオ)

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