「#すき家ストライキ」大勝利か!? パワーアップ工事後も「人手不足」で短縮営業 2014年6月18日 企業徹底研究 ツイート 5月29日の「肉の日」に、ネットで沸き起こった「#すき家ストライキ」。待遇や労働環境の改善を訴え、店舗で働くアルバイトを中心にサボタージュが呼びかけられた。 当日は大きな騒動も起こらず、朝日新聞は「ネットで拡散も実現はせず」と報じたが、実は人手不足は解消できず、やむなく24時間営業を取りやめ、短縮営業に踏み切る店舗が続出しているようだ。 前倒し閉店に「責任感ない」と詰め寄るお客も 「近所のすき家がリニューアル工事から復旧したらしく、晩飯を求めようとしたらまさかの10:00~22:00に営業時間が変わってたでござるの巻」 「営業時間短縮…すき家パワーダウンしてるじゃないか」 最近ツイッターには、こんな書き込みが相次いでいる。すき家は2月から「パワーアップ工事」と称して、一部の店舗を休業。改装を行い順次開店しているが、中には閉店期間が数ヶ月に及んでいる店もあるようだ。 しかも「パワーアップ」したはずの店内がほとんど変わらず、24時間営業だった店舗が「時間短縮」され、店に向かったが当てが外れてしまったという愚痴も見られる。 「パワーアップが終わった須賀川すき家で朝飯食べようとしたら、営業時間外だった件について なんでや!明らかなパワーダウンや!」 24時間営業を掲げているのに、前倒し閉店する店まで出ているようだ。 「後ろですき家の営業時間について激おこしてる人がいるんだけど、『牛丼食べたくて24時間営業のすき家行ったのに従業員不足で早く閉店してて食えなかった。すき家は責任感ない。』って話なんだけど、じゃあお前働いてやれよ」 せっかくパワーアップしてリニューアルしたのに、24時間営業をやめてしまうとは、どういうことなのか。キャリコネ編集部の取材に、ゼンショー広報は「本来はリニューアル後も24時間営業でやりたいが、人の手配ができていないんです」と明かす。 ゼンショー「表から見えない改善がスタッフに好評」 ゼンショー広報によると「パワーアップ工事」により、表からは見えない労働環境の改善が行われた。収納棚を増設し、厨房能力を強化するなどした結果、スタッフからは、 「掃除がしやすい。スムーズな作業ができるようになった」 「作業効率が上がったことで店がきれいになり、サービスも向上した」 など歓迎する声が出ているという。それでも人手不足が解消されない理由について、「深夜の一人作業、通称『ワンオペ』を敬遠して、アルバイト応募が来ないのでは」と尋ねたが、会社ではそういう認識をしていないという。 「採用時には基本的に2人以上の体制で営業すると以前から言っていますし、それほど影響はないと感じています」 広報担当者は、夜間の人員確保できない理由として「少子化で労働人口が減っている」ことなどを上げた。しかしネットでは「ここまでブラックのイメージがついちゃったらなー」「これ、実質#すき家ストライキ の大勝利じゃね?」という見方もある。 同社は現在、本部による店舗一括管理をやめて分社化。7つの店舗運営会社で約300店舗ずつ管理することで、「きちんと人をケアし、店舗管理のフォローをきめ細かくやっていく」という。 営業時間の短縮で、一部の人は不便さを感じたことだろう。しかし「景気回復」と「集団サボタージュ」があいまって人手不足を引き起こし、それによって労働環境が少しでも改善されたのであれば、働く人にとっては喜ばしい状況といえるかもしれない。 あわせて読みたい:ブラック労働の諸悪の根源は「24時間営業」 最新記事は@kigyo_insiderをフォロー/キャリコネ編集部Facebookに「いいね!」をお願いします
「#すき家ストライキ」大勝利か!? パワーアップ工事後も「人手不足」で短縮営業
5月29日の「肉の日」に、ネットで沸き起こった「#すき家ストライキ」。待遇や労働環境の改善を訴え、店舗で働くアルバイトを中心にサボタージュが呼びかけられた。
当日は大きな騒動も起こらず、朝日新聞は「ネットで拡散も実現はせず」と報じたが、実は人手不足は解消できず、やむなく24時間営業を取りやめ、短縮営業に踏み切る店舗が続出しているようだ。
前倒し閉店に「責任感ない」と詰め寄るお客も
最近ツイッターには、こんな書き込みが相次いでいる。すき家は2月から「パワーアップ工事」と称して、一部の店舗を休業。改装を行い順次開店しているが、中には閉店期間が数ヶ月に及んでいる店もあるようだ。
しかも「パワーアップ」したはずの店内がほとんど変わらず、24時間営業だった店舗が「時間短縮」され、店に向かったが当てが外れてしまったという愚痴も見られる。
24時間営業を掲げているのに、前倒し閉店する店まで出ているようだ。
せっかくパワーアップしてリニューアルしたのに、24時間営業をやめてしまうとは、どういうことなのか。キャリコネ編集部の取材に、ゼンショー広報は「本来はリニューアル後も24時間営業でやりたいが、人の手配ができていないんです」と明かす。
ゼンショー「表から見えない改善がスタッフに好評」
ゼンショー広報によると「パワーアップ工事」により、表からは見えない労働環境の改善が行われた。収納棚を増設し、厨房能力を強化するなどした結果、スタッフからは、
など歓迎する声が出ているという。それでも人手不足が解消されない理由について、「深夜の一人作業、通称『ワンオペ』を敬遠して、アルバイト応募が来ないのでは」と尋ねたが、会社ではそういう認識をしていないという。
広報担当者は、夜間の人員確保できない理由として「少子化で労働人口が減っている」ことなどを上げた。しかしネットでは「ここまでブラックのイメージがついちゃったらなー」「これ、実質#すき家ストライキ の大勝利じゃね?」という見方もある。
同社は現在、本部による店舗一括管理をやめて分社化。7つの店舗運営会社で約300店舗ずつ管理することで、「きちんと人をケアし、店舗管理のフォローをきめ細かくやっていく」という。
営業時間の短縮で、一部の人は不便さを感じたことだろう。しかし「景気回復」と「集団サボタージュ」があいまって人手不足を引き起こし、それによって労働環境が少しでも改善されたのであれば、働く人にとっては喜ばしい状況といえるかもしれない。
あわせて読みたい:ブラック労働の諸悪の根源は「24時間営業」
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