日本電気株式会社の人事制度
NEC、等級賃金制度の詳細を徹底公開2009年12月14日
2009年3月期決算が2900億円の連結最終赤字に転落すると発表したNEC。時間外勤務手当の引き下げ、フレックスタイム制の休止など、固定費の削減が4月から行われている。
100年を超える歴史を持つNEC。その人事制度は時代に合わせて細かく変遷してきた。企業の今を映す人事制度から、逆にNECという日本を代表する企業の変わることのない姿を見ることができる。
Ⅰ 職群別等級賃金制度
NECで働く非管理職社員は、4つの職群に分かれて、等級賃金が定められている。
A職群は、企画・カスタマーソリューション・技術開発・研究などの業務に、自らの裁量と判断力を使って従事し、顧客価値を創出することを期待される職群となっている。B職群はA職群と同じ業務にA職群の補助的な働き方を以って従事する。C職群には主に、工場での製造・検査業務に従事する社員、D職群には、基本的にAからCに当てはまらない、警備員などの特殊な専門性を必要とする職種の社員が所属している。
採用に応募する際、希望する職群を選ぶようになっており、大卒、短大、専門卒社員は、ほとんどAとB職群に存在している。
A職群には3つの等級がある。
下からA3、A2、A1で各等級内にさらにⅠ、Ⅱ、Ⅲの三段階の区分けがある。新卒入社時はA3-Ⅰから始まり、A職群の最上等級のA1-Ⅲまでが非管理職社員の等級となっている。上図は、A職群の等級別賃金を示したものである。
A3では20万円から32万円、A2では25万円から37万円、A3では30万円から44万円のレンジで、賃金が支払われる。等級間で賃金の重...
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