教育系職種の働きやすい企業ランキング2018

教育系職種の働きやすい企業ランキング2018

教育系職場といえば、学習塾や予備校の講師が主流と思われますが、最近は幼児から社会人までを対象とする幅広い年齢層に対応した教育サービスが拡大。教育改革に合わせた受験指導や英語・プログラミング学習サービス、企業においての教育研修やコンサルティングなど指導内容も多角化が進んでいます。映像やタブレットの導入など、情報化時代に対応した独自の教材・カリキュラム開発に取り組み、生徒数を伸ばす企業もあります。

またこの職種は、やりがいへの満足度が高いのも特徴。生徒が自分の指導で成績が伸びる、希望の学校に合格するなどの目に見える成果は、この職種ならではの醍醐味といえそうです。では、実際に教育職として働きやすいのはどんな企業なのでしょうか? 「キャリコネ」ユーザーによる評価(総合評価)が高い企業トップ10は以下の通りです。各企業の口コミもあわせてご紹介します。

【教育系職種の働きやすい企業ランキング】
※調査概要は下部に記載
1位:河合塾
~全国最大規模の模擬試験、高校教育にまつわるコンサルや教員研修も実施~
総合評価1位となったのは「河合塾」。大学受験指導を中心に事業を展開。全国最大規模での模擬試験も実施しています。高校教育に対してのコンサルティングや教員向けの研修、デジタル教材開発など事業は多彩で、公的機関、大学の研究機関、大手民間企業などと連携した研究開発にも積極的。項目別でも「休日」「ホワイト度」で1位という結果となりました。福利厚生として、子弟学費減免制度も用意しています。

「事務職の場合、休日出勤はあるが、シフト制により完全に代休取得可能。ただし業務の性質上、正月は1日のみ休日。夏休みは取れないが、残業についてはすべて残業代が出る。残業を減らす努力が求められており、ライフワークバランスは取れる会社である」
(教師・インストラクター/50代前半男性/年収850万円/2016年度)

「福利厚生はかなり充実しており働きやすい職場だと思う。自己都合(結婚など)で転勤もさせてくれる(男性も希望を出せば通るらしい)。もちろん女性が多い職場なので産休を取る人も多く、時短勤務をしている人もいた。また、全国に保養所があり、申請すればかなり格安で利用する事ができる」
(教師・インストラクター/20代後半女性/年収380万円/2013年度)

2位:さなる
~最先端のICT教材や歴史まんがなど新発想で事業展開~
佐鳴予備校、啓明舎などで小学生から高校生まで一貫した学習・進路指導や模擬試験を実施。ICT活用にも積極的で、視覚で理解しやすい授業システム「See‐be」を開発して電子黒板を使って指導しているほか、自律型映像授業システム「@will」、学習支援ツールの「さなる式タブレット」なども開発。出版社と共同制作した『歴史まんがスタディスタジアム』も大ヒットとなるなど、数々の特徴的な取り組みを行っています。社員アンケートを定期的に実施し、働きたい部署や地域を役員に直接申告できる体制を整えています。

「福利厚生は社会保険完備で、各種手当があって、加えて保養所があるという感じ。社内環境の特徴としては、勤務の終わる時間が遅いので機会多くはないが、たまにみんなで食事に行ったりもする。仕事が大変なぶん、働くメンバー同士の結束が強く、職場の雰囲気がいい」
(教師・インストラクター/30代前半男性/年収420万円/2018年度)

 「社員の団結力がある。同じ目標に向かっていく時のチームワークはすごい。仕事の後に食事会などをして結束力を高めることもある。女性の活躍も目立ち、女性管理者も存在する。ときおり女子会として飲みに行ったりしているらしく、密な情報交換で意思の疎通をはかるなど、良好な関係を仕事にも活用している」
(教師・インストラクター/20代後半男性/年収500万円/2017年度)

3位:市進
~首都圏に500以上の拠点を持つ市進HDのグループ会社。学習塾・予備校を運営~
 市進学院、市進予備校を主軸に東京・千葉・埼玉・神奈川で教育事業を展開。首都圏で500以上の拠点を持つ「市進教育グループ」に属しています。市進学院では、多くの社員が小学生と中学生のクラス両方を担当するのも特徴的。人事研修や教務研修、教室配属後の「2年間研鑽」など、人材育成制度にも注力。ジョブローテーション制度を採用しており、何年かごとにさまざまな部署・教室を経験することになります。

「人間関係は非常によい。普段子どもと接しているせいか、ひどい対応の人は少ない。もちろん、塾講師のため、クセのある人もちらほらとはいるが、概ね、いたってノーマルで、人当たりの良い、優しい人が多い」
(教師・インストラクター/40代前半男性/年収500万円/2015年度)

 「授業については、マニュアルが非常に詳細にわたってまで完備しているので、準備が非常にやりやすいと感じた。かなりの部分が教師の自主性に任せられており、生徒も真面目な生徒が多いので、工夫のしがいがあり、自分の指導によって生徒の成績があがれば非常にやりがいを感じることができると思う」
(教師・インストラクター/30代前半男性/年収360万円/2008年度)

4位:臨海
~地域の学校の授業にあわせた生徒のための教室づくり~
神奈川、東京、大阪などで360以上の学習塾「臨海セミナ―」を展開。地域の学校の授業内容に合わせた地域密着型で、生徒が集中できるようにコミュニケーションをとりながら進める「共演授業」が特徴的です。大学生、社会人に向けてはTOEIC指導専門コースを設け、幅広い年代に向け多彩な指導を行っています。項目別では、「やりがい」の満足度が高い結果になりました。2016年度の女性の育休取得率は100%です。

「(女性の働きやすさに関して)女性の管理職もたくさんいるので、能力次第だと思います。仕事柄、男性の方が多いのですが、だからといってガチガチの男社会というわけでもないので、女性が上に行くことに社として大きな抵抗もありません」
(教師・インストラクター/20代後半女性/年収400万円/2017年度)

「私のいた教室では、上長の方針により『残業は1日2時間まで』と決まっていた。それより遅く残っているとかなり怒られるため、みんな必死にスピードアップして作業していました。当時は無理なことを強いられている印象でしたが、今となっては作業の効率化やスピーディ化などを鍛えられていたのだと思います。実際、今でも色々なことを段取り良く片付けるクセがついているので、あのときのおかげだと感じています」
(教師・インストラクター/20代後半男性/正社員/年収350万円/2016年度)

5位:京進
~アメリカ、ドイツ、中国にも校舎を開設。世界視野で教育事業を展開~
京都に本社を置き、日本と世界を見据えたグローバルな教育事業を展開している「京進」。職場環境では週休2日制、年間休日123日を業界に先駆けて実施。「第9回ワークバランス大賞奨励賞」、「第1回ホワイト企業アワード ダイバーシティ部門賞」を受賞。「定時退社キャンペーン」や勤続10年ごとに年間10日間の休暇と旅行券を支給するといった取り組みにより社員満足度を高めるなど、働き方改善に関する取り組みが評価されています。

「生徒とのコミュニケーションをとりつつ、とてもやりがいのある仕事でした。生徒の成績があがると、とてもやる気になります。しかし実際、うまくコミュニケーションを取れない生徒も出てきたため、全てがうまくはいきません。それなりの関係性を保ち、生徒とうまくやることが大切だと思います」
(教師・インストラクター/20代前半女性/年収250万円/2014年度) 

「社員登用後に副教室長になり教室長を補佐します。仕事内容は個別指導の授業を担当しながら教室運営の仕事の兼務となります。子どもたちの学力向上、そして志望校合格を目標に学生講師や教室長とカリキュラム作成や教材の選定を行います。個人の学力とペースにあったコースが各自にできるのできめ細かにフォローできるのがやりがいです。しかし、逆に一人ずつ作成する手間もかかり時間外労働がかなり出てきます。最後は合格した生徒の声を聞くと心があらわれるお仕事です」
(教師・インストラクター/20代後半男性/年収500万円/2009年度)

6位:駿台予備学校

「予備校なので基本的には365日休みなく校舎は開いています。月に1、2回の休日出勤は覚悟しておいたほうがいいのではないでしょうか。一週間のうち、必ず2日は休まないといけないというルールがあるので休日出勤分の振替はきちんと取れるようになっています。残業は担当している業務にもよるかと思いますが、繁忙期以外は割とすぐに帰れます」
(教師・インストラクター/20代後半女性/年収220万円/2014年度)

7位:コナミスポーツクラブ

「大手の傘下にあるため、福利厚生は揃っているほうであると思います。待遇に関しても、他業種民間に比べるとサービス業であるため、劣るのは仕方ありませんが、同業他社と比べれば、恵まれていると思います。社内環境も、駅前の一等地に出店しており、通勤が便利であるのはいうまでもなく、設備的にも整っていると思います」
(教師・インストラクター/40代前半男性/年収350万円/2013年度)

8位:秀英予備校

「(やりがいに関して)なんといっても子どもたちの反応がよかったり、テストや受験で結果を出してくれたりしたときが嬉しい。空き時間にする雑談もなかなか楽しく、卒業や転勤のときに手紙をくれたりするときが嬉しい。反面、好き嫌いで判断されることも多いので、特にこれといった原因もなく嫌われてしまった先生を見ていると理不尽さを感じることも。メンタルの強さは必要」 
(教師・インストラクター/30代前半女性/年収400万円/2014年度)

9位:リソー教育

「年収でみると満足のいく額をもらえていました。営業成績によって月収に差があり、残業時間によっても違ってくるので、基本給が上がればいいかなと思います。今後、少子化が進み子どもにかける教育費は年々伸びるかと思うので、業界全体として底上げを期待している人も多くいます」
(教師・インストラクター/30代後半男性/580万円/2013年度)

10位:ウィザス

「最近では女性の教室長も少しずつ増えてきています。なかには、エリア長になっている女性もいますよ。会社全体としても『女性だから~』という考えはほとんどなく、性別関係なくどんどん仕事をさせてもらえます」
(教師・インストラクター/20代前半女性/年収250万円/2012年度)

<調査概要> 「教育系業界の働きやすい企業ランキング」
調査対象:『日経業界地図 2018年版』(日本経済新聞出版社)に記載があり、対象期間中に「キャリコネ」に「教育系職種」のユーザーから10件以上の評価が寄せられた企業
対象期間:2015年4月1日~2018年3月31日
回答者:キャリコネ会員のうち勤務先を評価対象企業に選択した会員
採点項目:以下6項目の評価の平均点(総合評価)
「労働時間の満足度-残業や長時間労働がないか」
「仕事のやりがい-楽しいか、意義を感じるか」
「ストレス度の低さ-心身に疲弊感はないか」
「休日の満足度-休みがあるか、有休を取れるか」
「給与の満足度-金額は十分か、割に合うか」
「ホワイト度-ブラック企業でないかを総合判断」

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