株式会社ぐるなび 転職体験談・企業研究記事 【年収635万円】ぐるなびの給与・福利厚生のリアル|有報・求人・口コミで読み解く

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【年収635万円】ぐるなびの給与・福利厚生のリアル|有報・求人・口コミで読み解く

給与・福利厚生のリアル キャリコネ決算キャリア研究室
目次

データ出典・注記

【公式データ】
・ぐるなび 有価証券報告書(2022年3月期〜2026年3月期)
・コーポレートサイト・採用サイト、求人データ
【口コミデータ】
・企業口コミサイト「キャリコネ」への現役・OBOG社員の投稿

ぐるなびの平均年間給与や業績の推移を、公式データから検証。最新の中途求人から、モバイルオーダー等の店舗DXを推進する重点投資領域と求めるミッション、そして住宅手当の制限や賞与の業績連動性といった転職のリアルな待遇面での課題を、キャリコネの口コミを交えて総括します。

1. 【公式データ×口コミ】有報で見る平均年収とリアルな給与事情

公式データと社員の口コミから、ぐるなびの年収と給与のリアルを紐解きます。

1-1 【公式データ】過去5年間の平均年収の推移

最新の有価証券報告書によると、ぐるなび(単体)の平均年間給与は6,355,000円、平均年齢は40.5歳、平均勤続年数は10.0年でした。

平均年間給与の上昇傾向には、2023年3月期に実施された構造改革が影響しています。会社分割や事業譲渡に伴う転籍、希望退職者の募集が行われましたが、転籍・退職者の多くが比較的若い営業職やサービス運営スタッフであったため、平均年齢が一時的に急上昇しました。

さらに、従来の対面営業からインサイドセールス主体の少人数体制への再編成や、店舗DX・システム開発などの業務支援ビジネスへの移行に伴い、高い専門性を持つ中途人材の採用比率が高まったことも、給与水準の上昇要因となっています。

年度平均年齢平均勤続年数平均年間給与
2026年3月期40.5歳10.0年6,355,000円
2025年3月期40.6歳10.0年6,045,000円
2024年3月期40.3歳9.6年5,546,000円
2023年3月期42.7歳9.2年5,470,000円
2022年3月期38.3歳8.2年5,069,000円

この構造改革により、2023年3月期の単体従業員数は432人(約35%)急減しました。その後も、少人数での効率的な営業組織づくりが進められた結果、直近の従業員数は連結・単体ともに700人台に抑制されています。

年度連結従業員数(人)単体従業員数(人)
2026年3月期777745
2025年3月期749721
2024年3月期765735
2023年3月期831799
2022年3月期1,2861,231

1-2 【公式データ】階層別の想定年収イメージ

中途採用における想定年収は、提示される役割(グレード)や給与形態(一般労働制か職務裁量制か)によって明確に区分されています。各求人票に示された条件を整理すると、実態としての想定年収の区分は以下のようになります。

  • メンバークラス(305~450万円):対象職種は、地域営業職やインサイドセールス、各種事務の進行管理職などです。基本給と定額手当で構成され、時間外手当が別途全額支給されるルールが適用されます。
  • リーダークラス(400~621万円):対象職種は、プロモーション営業職、マーケター、カスタマーサクセスなどです。一定の職務経験を前提として、固定残業手当(30~35時間分程度)を含む職務手当が支給されるケースが多く見られます。
  • 管理職候補・高度専門職(517~762万円):対象職種は、モバイルエンジニアのリーダー、経営企画、店舗DX推進担当などです。基本給に加えて月額8万円以上の職務裁量手当が支給される職務裁量制が適用されます。

なお、後述する口コミには、年収1,000万円に到達しているハイクラス層が複数確認されます。採用サイトには掲載されない非公開求人や、提携関係にある楽天グループからの転籍、個別の給与条件提示などによって採用されている可能性が考えられます。

1-3 【口コミ】年代・階層別の年収カーブと賞与の実態

◆ 年収モデルと「800万円」への階段

キャリコネに投稿された口コミによると、ぐるなびの給与事情は年齢や在籍年数よりも、役割(職級)の昇格や担当職種によって大きな変動が生じる実態がうかがえます。

  • 入社初期(20代): 新卒や若手中途は、年収300万円台から400万円台後半が一般的な目安となり、「入社時の年収が特に高いわけではない」といった声も聞かれます。
  • 30代前半から中盤(グループ長への昇格): 成果を上げて職級が上がり、リーダー職やグループ長といった役職を担うようになると、年収500万円から700万円台のレンジへ到達するケースが見られます。
  • 40代以降(役職・管理職以上): 部長などの管理職、あるいは特定の高度専門領域で優れた成果を収め続けることで、年収800万円から1,000万円以上に到達する事例も確認されています。

◆ 基本給と賞与における現場の納得度

給与の満足度や納得感について、近年の口コミでは「昇給制度は整っているものの、役職が上がらない限り大幅な給与アップは期待しにくい」という声があります。

評価そのものの難しさについての指摘もあり、「相対評価が基本であるため、個々の努力が必ずしも昇進に直結しないことが不満」という声や、目標達成と昇進基準の接続に対する不透明感を訴える記述も見られます。

賞与は業績連動性が非常に強く、会社の経営状況に大きく左右されます。特に業績低迷期には「出ないこともあるし、出ても月給1ヶ月にも満たない」場合もあり、「将来のキャリアを考え直すきっかけとなった」と転職を決意する一因になったとの声もあります。

※情報が少ない場合もあります。ぜひ口コミ投稿にご協力ください。

2. 【公式データ】給与水準を支える業績基盤

なぜぐるなびはこの給与水準を維持し、還元できるのか。その答えは、「稼ぐ力」にあります。

2-1 過去5期間の連結業績の推移

ぐるなびは、2020年以降のコロナ禍における飲食需要の激減を受け、一時期は大幅な赤字を計上するなど厳しい経営局面に直面していました。

しかし、その後は不採算事業からの撤退や徹底したコスト管理、人員の最適化といった構造改革を断行し、収益体質の筋肉質化を推進してきました。こうした経営努力が実を結び、直近では売上高の回復とともに、経常利益の黒字化を達成しています。

年度売上高(億円)連結経常利益(億円)連結利益率(%)当期純利益(億円)
2026年3月期141.32.41.73.5
2025年3月期134.62.31.72.3
2024年3月期129.8-2.9-2.2-3.6
2023年3月期123.0-16.7-13.6-22.9
2022年3月期128.5-46.9-36.5-57.7

2-2 セグメント別の稼ぎの柱

ぐるなびは、飲食店支援事業の単一セグメントで事業を展開しています。同社のビジネスモデルは、長年培ってきた飲食店との強固なネットワークと、提携先である楽天グループとの強力なエコシステム(楽天経済圏)とのシナジーにあります。

現在は、モバイルオーダーシステム「ぐるなびFineOrder」や、POSレジなどの店舗運営効率化を支援する飲食店DX領域へ注力投資を行っており、広告メディアから、飲食店の業務効率化や経営支援を一気通貫で支えるITプラットフォームへと進化することで、有料加盟店舗数の拡大とLTVの最大化を目指しています。

このような「ネット送客」「店舗DX」の双方から稼ぐ仕組みの定着が、同社の安定的かつ持続的な成長を支え、中途採用の専門人材に対して高水準の給与を支払う原資となっています。

3.【公式データ】最新求人から読み解く「今、求められる人材」

有価証券報告書の平均年間給与だけでは分からない「今、求められる人材」の要件を、最新求人から読み解きます。

3-1 募集ポジションの全体傾向

ぐるなびの中途採用においては、従来のレストラン検索メディアの枠を超え、店舗の業務効率化や生産性向上を支援する飲食店DX領域での採用が活発化しています。

同社は飲食店に寄り添う「B2Bビジネス」への事業構造転換を急いでおり、新規事業の立ち上げや最新の技術革新、営業プロセスの再構築を主導する変革型の人材が採用の主流を占めています。

3-2 個別求人の特徴と期待されるミッション

キャリア採用求人データから、現在同社が注力している役割を3つのカテゴリに整理し、期待されるミッションを解説します。

◆ 飲食店DXと事業革新を牽引するビジネス企画人材

飲食店の店舗運営自体をサポートする「B2Bプラットフォーム」へと事業価値を移行する転換期を迎え、飲食店DX・事業企画推進(モバイルオーダー)や、カスタマーサクセス・サービス企画運用などのポジションで求人が出ています。

期待されるミッションは、自社開発のモバイルオーダーサービスなどを軸とした他社プロダクトとのアライアンス構築、納品・オンボーディングの運用プロセス設計、社内承認に向けたビジネスモデル構築などです。

◆ 開発プロセスの革新とシステムモダン化を担う技術専門人材

ぐるなびでは、数千万人の会員を抱える大規模Webサービスを支えるため、オンプレミスからクラウドへの移行や、最先端の生成AIツールを駆使した開発効率の極大化が急務となっています。

フロントエンドエンジニア、バックエンドエンジニア、モバイルエンジニア(リーダー・EM候補)といったポジションで求人が出ており、レガシーシステムのモダン化や大規模なクラウド移行の技術牽引、GitHub CopilotやClaude Codeなどの生成AIを用いた次世代開発プロセスの社内的な確立などがミッションとなっています。

◆ 飲食店の永続経営をオンラインと現場で支える営業・セールス人材

ぐるなびでは、採用高騰や集客に悩む飲食店の経営課題に対し、経営支援ソリューションを一気通貫で届ける営業組織の強化が欠かせません。飲食店向け営業(対面コンサルティング営業)、インサイドセールス(全国フルリモート型の契約継続フォロー営業)などのポジションで求人が出ています。

期待されるミッションは、検索サイトを活用したネット送客やICTツールを用いた業務改善、Google・SNSなどを複合した多角的なコンサルティング提案、および新規顧客獲得から最大1500店舗規模の既存フォローまでのやり遂げです。

4. 実質的な年収を押し上げる福利厚生

ぐるなびの給与水準を語る上で欠かせないのが、額面の年収以上に実質的な可処分所得を押し上げる福利厚生や資産形成支援などの制度です。公式に開示されている制度と、現場が実感する「金銭的メリット」のリアルを検証します。

4-1 開示データに見る「福利厚生・各種手当」の全体像

ぐるなびの福利厚生や手当の制度は、中長期的な資産形成のサポートから、日々の勤務を柔軟にする特別休暇まで多岐にわたります。

  • 資産形成:確定拠出年金制度を活用した同社独自の「退職年金制度」が整備されているほか、従業員持株会や財形貯蓄制度が用意されています。
  • 諸手当:通勤交通費の上限が月15万円と高いのが特徴。月5,000円の「リモートワーク手当」が別途支給されます。
  • 休暇制度:有給休暇が付与されるまでの半年間に使える5日間の「ウェルカム休暇」が入社後すぐに付与されます。また、年度ごとに自身の記念日に1日取得できる「アニバーサリー休暇」や、勤続5年・15年の節目にそれぞれ3日間の連続休暇と活動支援金2万円が支給される「プチ・サバティカル休暇」もあります。

4-2 現場が実感する「恩恵」と制度の落とし穴

◆ ライフスタイルを支える特別休暇とリモート手当の恩恵

「ウェルカム休暇」や、当日でも事前に連絡を入れれば取得できる「時間単位の有給休暇」には、多くの肯定的な口コミが寄せられています。在宅勤務の定着に伴って支給されている「リモートワーク手当」についても、通勤負担がない就業環境と併せて実質的な恩恵として広く実感されている実態がうかがえます。

◆ 住宅手当(家賃補助)の対象制限という落とし穴

ぐるなびの公式制度では、新卒社員を対象として入社から6年間、段階的に手厚い住宅手当を支給する生活支援制度があります(1〜4年目:月3万円、5年目:月2万円、6年目:月1万円)。この手当は「新卒入社者」のみに限定された制度であり、キャリア採用の中途入社者に対しては提供されません。

キャリコネの口コミでも、中途入社社員から「家賃手当が中途にはない」といった嘆きが複数存在し、同じ役職や基本給であっても、実質的な可処分所得において格差を実感せざるを得ない構造となっています。

◆ 業績動向による福利厚生の縮小リスク

同社はコロナ禍のリストラを経てきた影響から、金銭的メリットに直結する手当や福利厚生を段階的に縮小・見直ししてきた経緯が存在します。口コミでも、外部優待サービスの見直しや、かつて存在した社員寮の廃止、各種補助の削減などが指摘されています。

まとめ:この会社の給与と待遇は、あなたにフィットするか

公式データと、現場の中途社員から挙がる声を踏まえると、ぐるなびが提示する給与や待遇に適応するためのポイントが見えてきます。

◆ 業績に連動した賞与の大幅な変動リスクを許容できるか?

ぐるなびの賞与は業績連動性が高く設定されています。過去の赤字低迷期にはボーナスが支給されず、特別手当程度にとどまった実態があり、自身の貢献だけでなく会社の浮沈によって年収が大きく左右されるリスクと向き合う納得感が求められます。

一方で、業績が大きく向上したり、それに大きく貢献する部署に所属したりすることで、年収アップを図れるチャンスもあると考えることができます。

◆ 新卒重視の手当制度と中途採用者への制約に適応できるか?

充実した住宅手当などの恩恵は新卒プロパー社員向けの限定的な優遇であり、中途入社者には適用されないことは、入社時に確認すべきです。手厚いライフサポート制度に期待せず、面接等で提示される「基本給」と、評価に基づいた「昇給」「賞与」の機会のみでキャリア設計を組み立てる冷静な判断が必要かもしれません。

◆ 高水準の報酬と引き換えに数字達成を強く迫られるプレッシャーと対峙できるか?

一部の店舗DX推進職やハイクラス領域では、会社の未来を託すため上限の高い高額年収レンジがオファーされます。その裏には、「レガシーメディアからの脱却」というハードな変革ミッションや、「KPI・目標に対する自立的な実行コミット」が常に義務付けられている覚悟が必要となります。

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by キャリコネ決算キャリア研究室