ビジネスでもプライベートでも転機の訪れやすい30代。この年代の年収が高いのはどんな企業なのでしょうか?
*本ランキングの平均年収とは、キャリコネ会員のうち勤務先を評価対象企業に選択した会員が投稿した給与情報から算出したデータとなります。
【30代の年収が高い企業ランキング】 高年収で知られるアクセンチュアが、2位を170万円も引き離してダントツの1位。2位以下は電機メーカーが多数ランクインする結果になりました。
電機メーカーといえば、かつては典型的な「年功序列型」が一般的でしたが、一時期業界全体で「成果主義」に移行する傾向がありました。その後、成果主義の問題点が露見し、一時中断する動きも。現在は、「年功序列型」と「成果主義」を併用する形に落ち着いているようです。
30代では、自分なりの勝ちパターンを確立して高報酬を得ている人もいれば、年功序列型で徐々に年収を上げてきた人もいるでしょう。実際に各企業で働く人たちはどう感じているのでしょうか。トップ10入りした企業の口コミをご紹介します。
1位:アクセンチュア(平均年収887万円)
「ここ3年ぐらい、同業他社を意識し、かなり昇給率がよい。またトップパフォーマに対しては個別に一時金が支払われる等、報酬面は昔に比べるとかなり改善された」
(コンサルタント/30代後半男性/年収1500万円/2018年)
「給料は少しずつではあるが、毎年上がっています。よほどのことがない限り、ベースアップなしということはないように思います。査定結果はちゃんとフィードバックを受けることができるので、ある程度納得した形で完了することができます。世の中の平均と比べても、決して少ないほうではないと思います」
(経理/30代前半男性/年収900万円/2013年度)
2位:NEC(日本電気)(平均年収717万円)
「同業他社に比べても、非常に普通だと思う。転勤、海外勤務を経験していると、手当が一気について、年間収入が増える。ボーナスは多くなく、会社の業績連動性ということもあり、やった分だけ返ってくる、という状態ではない。と、同時に安定した金額をもらい続けることが可能。福利厚生はしっかりしており、不満はない」
(代理店営業/30代前半男性/年収800万円/2014年度)
「給与は満足できる水準だが、業績が長期低迷しており、毎年のボーナスの変動が大きい。現在の給与水準を将来にわたって維持できるとは思えない状況。最近は残業規制が非常に厳しいため若い人はほとんど残業ができず、同業他社の同年代よりも相対的に給与額が低くなる。業績によるボーナスの差額は少なく、同期との年収はほとんど変わらない」
(プロジェクトマネージャー/30代前半男性/年収720万円/2012年度)
3位:東芝(平均年収690万円)
「当時は裁量労働制を選択した場合、残業代が出ない代わり40時間分ぐらいの裁量労働手当が毎月固定で14万円分ぐらいで、ボーナス合わせて、37歳で年収950万円ぐらい。査定は技術力の高さよりもマネジメントできる人のほうが評価される傾向あり」
(プロジェクトリーダー/30代後半男性/年収950万円/2016年度)
「34歳主務で残業代含め額面で800万円。経営危機でボーナスが大きくカット、緊急施策で手当や残業代が減らされていても一定以上の水準を維持しているのがすごいとも思う。制度的には基本的に年功序列の横並び。課長以上は会社への貢献度、能力の高さ、上司からの気に入られ度で決まっているようである」
(プラント設計/30代前半男性/年収800万円/2016年度)
4位:三菱電機(平均年収668万円)
「報酬は、総合電機メーカーのなかでは妥当な水準。他業種と比べると、もちろん上には上がいるが、福利厚生の充実ぶりなどを考えると不満はなかった。昇進も、ある程度社歴や年齢を考慮されるので、長く働くには良いのではないか」
(広報/30代前半男性/年収630万円/2012年度)
「福利厚生制度などを利用すると、当初提示されていた年収よりアップする結果となり満足しています。また、入社すぐにもかかわらず、賞与のタイミングで、寸志ではあったが支給してもらえたのは良かった」
(プロジェクトマネージャー/30代後半男性/年収750万円/2013年度)
5位:日立製作所(平均年収667万円)
「同世代の他社に比べると良いほうだと思う。査定は上司によるものの、仕事ができる人、出世させる人はある程度の能力、人望がある人が選ばれている。その点についてはゴマすりの上手い人が出世するような構図はあまりない」
(海外営業/30代前半男性/年収800万円/2016年度)
「年功序列的な考えはあるものの評価方式自体は真剣に考えられており妥当だと思います。とはいえ、実力があるもののほうが、昇格もしやすく硬直感は少しなくなってきていると思います。報酬に関しては完全に大企業形式で、最初の10年は緩やかな曲線で上昇し、15年目くらいで曲線の角度が急こう配になる形」
(法人営業/30代前半男性/年収750万円/2008年度)
6位:本田技研工業(平均年収650万円)
「給与は同業他社同等であり生活するうえでも問題ないレベルである。研究職と製造職とが同じテーブルでの賃金構成となっており、高学歴の社員とそれ以外の社員で給与査定に差はない実力主義」
(技術関連職/30代後半男性/年収700万円/2017年度)
6位:キヤノン(平均年収650万円)
「30歳、600万円。35歳、700万円~850万円。40歳、800万円~1100万円。基本的に年功序列制度をひいてるが、少し成果主義を混じっている。昇進試験は論文試験と面談がある。また、会社の雰囲気としては優しい人が多く精神的ストレスは小さい。とても働きやすいと思う。また、会社の将来性としては、光学技術力が高いので今後も安泰だと思う」
(研究開発/30代前半男性/年収620万円/2017年度)
8位:富士通(平均年収649万円)
「頑張った分だけの評価のギャップがそれほど大きくはないので、それほど給料に大きな変化があらわれるわけではない。一方で、減額になることもほぼないので、大きなリスクもない。業界水準よりは若干高いもよう」
(マーケティング/30代後半男性/年収800万円/2016年度)
9位:リコー(平均年収640万円)
「報酬は多いです。月の給与も上場企業平均よりもかなり多いのではないでしょうか。また、ボーナスも、夏と冬それぞれが上場企業平均よりもかなり多く、総合しても上場企業平均よりもかなり多いと考えています。また、残業代等も十分に出るため、合計すると生活していく分よりもかなり多めにもらえます」
(プロジェクトマネージャー/30代前半男性/年収800万円/2010年度)
10位:日本アイ・ビー・エム(平均年収638万円)
「数年前より主任級から係長級への昇進においても自己評価に基づき昇進試験を受けることができるようになった。昇進試験自体は自身の経験をレポートにまとめ、その内容をランダムに選抜された上級職の担当者が査定をするといったもので、申請者の経験が昇進するに適当かを判定しているためある程度は申請者の実力に基づいて昇進可否が判断される。また、職位ごとに年収基準が設定されているため、若くして昇進した場合は昇進により給与が大幅に上がる反面、昇進が遅れた者は昇格してもあまり上がらない。この制度により若手にもチャンスが与えられているとともに、年功序列が是正されているため非常に満足している」
(システムエンジニア/30代前半歳男性/年収768万円/2009年度)
<調査概要> 「30代の年収が高い企業ランキング」
調査対象:『日経業界地図 2018年版』(日本経済新聞出版社)に記載があり、対象期間中に「キャリコネ」に30代のユーザーから給与・残業情報が10件以上寄せられた企業
対象期間:2017年4月1日~2018年3月31日
回答者:キャリコネ会員のうち勤務先を評価対象企業に選択した会員
※本ランキングの平均年収はユーザーから寄せられた情報をもとに算出しており、企業が発表している数値とは乖離がある場合があります