大東建託株式会社 転職体験談・企業研究記事 【残業・有休・育休】大東建託の働き方のリアル|有報・求人・口コミで読み解く

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【残業・有休・育休】大東建託の働き方のリアル|有報・求人・口コミで読み解く

働き方・休暇のリアル キャリコネ決算キャリア研究室
目次

データ出典・注記

【公式データ】
・有価証券報告書(2022年3月期~2026年3月期)
・サステナビリティレポート2026・ファクトブック2026
・コーポレートサイト・採用サイト、求人データ
【口コミデータ】
・企業口コミサイト「キャリコネ」への現役・OBOG社員の投稿

大東建託の労働環境の実態を、公式データと口コミのギャップから検証。AAA評価のエンゲージメントや良好な指標を達成した実績の裏にある、職種や業績による運用のリアルを浮き彫りにします。ハイクラス中途入社者が直面する配属先の環境格差や、制度を使いこなすための自律的な心構えを整理します。

1.【公式データ】数字で見る「働きやすさ」と「会社の現在地」

大東建託がどのような「働き方・人材へのコミットメント」を掲げているか、有価証券報告書や統合報告書の公式データから紐解きます。

1-1 会社が掲げる人材戦略とエンゲージメントの実態

◆ 逆ピラミッド型組織への変革と体質強化プロジェクト

大東建託は、従来の強いリーダーシップ型の組織から、現場の社員が主体となって自律的に「考動(こうどう)」できる「逆ピラミッド型組織」への変革を目指しています。

「考動」とは同社による造語で、「目先の利益や自分本位の判断ではなく、顧客・仲間(ひと)や将来(未来)に配慮して判断し実行すること」という意味です。

この変革を具体的に推進するため、2024年4月に大東建託、大東建託パートナーズ、大東建託リーシングのコア3社による総勢200名規模の「体質強化プロジェクト」を発足しました。組織や役割の枠を超えた議論を行い、カルチャー変革に向けた取り組みを全社規模で展開しています。

◆ 6つの行動指針とスコアのKPI化

2025年4月には同プロジェクトを通じて、グループパーパスである「託すをつなぎ、未来をひらく。」を現場レベルでの具体的な判断や活動に落とし込むための基準として、「6つの行動指針」を策定し、社員に発表・公開しました。

  • お客様は自分の家族だと考えよう
  • 良心を磨き、良識を育てよう
  • 笑顔で話し、仕事を楽しもう
  • オープンマインドでいこう
  • 誇れる仕事を、つないでいこう
  • 自分・今だけでなく、ひと・未来で考動しよう

この指針に基づく社員の具体的な行動変容を測定・追跡するため、「行動指針スコア」をKPIに設定し、エンゲージメントスコアと並行して全社的にモニタリングする体制を整えています(現時点で実績は未開示)。

◆ 行動指針評価の導入と過度な成果主義の是正

この指針の実現に向けて、2026年4月からは「行動指針評価」を新たに導入しました。従来の過度な成果主義を段階的に是正し、社員一人ひとりの自律的な挑戦や中長期的な成長を重視する報酬・処遇体系への改定を進めています。

具体的には、社員が目先の業績結果や短期的な営業成果のみに偏らず、「グループパーパス」を体現した自律的な行動(自主自律型人材としての行動)を起こしているかを評価対象としています。

◆ 組織風土改革とエンゲージメントスコアの推移

同社は「働きやすさ」「働きがい」を測る総合指標として、リンクアンドモチベーションの「エンゲージメントサーベイ」を2021年度から毎年導入しています。

大東建託単体における「エンゲージメントスコア」は、2022年度の56.6(レーティング:BBB)から、2023年度に60.3(A)、2024年度に64.2(AA)へと上昇。2025年度には65.5(AA)、2026年5月の第10回調査では単体で69.4(AAA)に達するなど、目覚ましい改善実績を示しています。

グループ3社の合計でも、2025年11月時点で64.9(AA)、2026年5月時点で68.1(AAA)を記録しました。同時に、会社や上司との関係性に不安を感じている低エンゲージメントな末端組織の割合を示す「CD課単位組織割合」は、2022年度の21.6%から2025年度には6.2%へと低下しており、組織風土改革が着実に進展しています。

◆ 人的資本投資がもたらす定着率と業績の好循環

エンゲージメントの改善は、従業員の定着率向上と企業の業績拡大が相互に連動する好循環をもたらしています。エンゲージメントスコアが向上するプロセスにおいて、営業職(コンサルタント)の離職率は12.3%から、11.5%(2023年度)、9.4%(2024年度)、8.0%(2025年度)へと継続的に低下しています。

この定着強化と並行して同社の営業利益は順調に伸びており、人的資本への投資が組織の体質強化を経て、持続的な企業価値の最大化へと直結しています。

1-2 開示されている主要指標

公式に開示されている、労働環境を示す主要な指標は以下の通りです。いずれも同社が中期経営計画(2024〜2026年度)で掲げている最終コミットメントラインを、足元の実績(2025年度)が前倒しでクリアする良好な推移を見せています。

  • 女性労働者の割合:17.2%(2025年度実績。2026年度目標は18.2%以上)
  • 女性管理職割合:7.5%(2026年4月1日時点。2026年度目標は8.0%以上、2030年度目標は13.0%以上)
  • 女性管理職割合:7.5%(単体・2026年4月1日時点。2026年度の単体目標は8.0%以上、2030年度の単体目標は10.0%以上・グループ目標値は13.0%以上)
  • 男性労働者の育児休業取得率:120.9%(2025年度実績、目標である100.0%以上を2019年以降継続して維持)
  • 男女間賃金格差(正規雇用):66.0%(2025年度実績)
  • 平均残業時間(月平均):12.40時間(2025年度実績、中期経営計画目標「15.25時間以下」を前倒しで達成)
  • 有給休暇取得率:85.3%(2025年度実績、目標「80.0%以上」を前倒しで達成)

なお同社では、管理職候補となる女性を計画的に育成・登用する「女性育成プログラム」および「クオータ制」を2021年度より導入しています。2026年4月1日時点での大東建託単体の女性管理職割合は7.5%(主要3社合計では9.8%)であり、2030年4月までに単体比率を10.0%以上に高める目標を掲げています。

2.【公式データ】求人票・公式情報が語る「働き方の選択肢」

大東建託が公開している求人票や公式の社内制度から、中途採用における基本的な勤務条件柔軟な働き方を支援する各種制度の全体像、および各職種における制度適用の前提となる実態を整理します。

2-1 公式に用意された柔軟な働き方・制度の全体像

◆ 標準的な所定労働時間は1日7.5時間

大東建託の標準的な所定労働時間は1日7.5時間(9:00〜17:30、休憩60分)であり、一般的な8時間労働と比較して30分短い労働時間設計を採用しています。なお、職種やグループ会社によっては9:30〜18:30(実働8時間)の勤務体制となる場合があります。

◆ フレックスタイム制とコアタイムの設計

同社では、自律的な時間管理を促す目的からフレックスタイム制を導入しています。基本設計はコアタイムを11:30〜15:30、フレキシブルタイムを7:00〜20:00とし、業務の繁閑に応じた柔軟な始業・終業時間の調整を認めています。

この制度は職種ごとの業務特性に合わせてカスタマイズされており、施工管理職(工事職)および一部の営業職においては、日々の現場巡回や顧客対応の利便性を高めるため、コアタイムが設定されていない「コアタイムなしのフルフレックス制」が適用されています。

◆ ライフステージを支える特別休暇と適用範囲の拡大

年次有給休暇に加え、同社では多様なライフスタイルを保障するための特別休暇制度を設けています。

  • 家族休暇:不妊治療、妊婦の通院、子の看護、家族の介護など、家族の健康やケアに関わる状況で取得可能な休暇制度です。
  • ケア休暇:従業員からの要望を反映し、従来の家族休暇を拡充する形で導入されました。家族の用事に加え、自身の体調不良や生理による療養、さらには飼育しているペット(犬・猫)の通院、介護、忌引の際にも、年次有給休暇とは別に年最大5日まで1時間単位で取得が可能です。
  • ファミリーシップ制度の適用拡大:多様な家族形態を尊重する観点から、同性パートナーや事実婚のパートナーについても配偶者と同様に定義し、各種の慶弔見舞金や配偶者向けの福利厚生・人事制度の利用を認めています。

◆ 周囲の業務負担を考慮した両立支援制度

育児や介護による休職が周囲のチームメンバーに与える影響を緩和するため、同社は独自のサポート施策を整備しています。

  • 育児介護応援手当:産育休または介護休業を連続1カ月以上取得する従業員がいる場合、同じ課やチームに所属するメンバーに対して手当を支給する制度です。休業期間が1カ月以上3カ月未満の場合は2万円、3カ月以上の場合は3万円が、年2回(6月・12月)の賞与時に支給されます。休職者本人の気兼ねを和らげ、組織全体で休業を支援する風土を作ることを目的としています。
  • 配偶者の出産予定日早期報告制度:男性従業員が育児休業を取得するにあたり、パートナーの出産予定日を早期に報告することで、チーム内での事前の業務調整や引き継ぎのスケジュールを円滑に進めるための仕組みです。

◆ 能動的なキャリア選択を支援するグループ転籍制度

2026年5月から導入された「グループ会社転籍制度」は、在籍1年以上を条件に、全社員約9,000名がグループ内の異なる事業領域の公開求人に対し、自らの意志で手を挙げて異動できる仕組みです。

転籍時には、環境変化に伴う負担を軽減するための「転籍支度金10万円」の支給や、通常は転籍時に消失する「有給休暇残日数」および「勤続年数」の引き継ぎが保証されており、組織内での自律的なキャリア形成を支援しています。

2-2 制度利用における「制約」と企業カルチャー

柔軟な働き方を支援する制度が整備されている一方で、各職種が担うミッションや顧客対象の違いにより、制度を利用するうえでの前提条件や制約が異なります。

◆ 顧客都合を優先するコンサルタント営業職の休日ルール

コンサルタント営業職においては、地主である個人の顧客が商談相手となるため、活動時間は顧客の在宅時間や都合に依存します。そのため、必然的に商談は土曜日、日曜日、祝日、あるいは平日の夜間に集中する構造にあります。

求人票には週休2日制(土日祝)と記載されていますが、実際には土日にアポイントが設定されることが前提となっており、休日出勤を行った場合には平日に代休を取得する運用が基本となります。

また、日常の営業活動における移動手段として「普通自動車運転免許(AT限定可)」の保有が必須要件となっており、個別に貸与される社有車の運行管理ルールを厳格に遵守することが義務づけられています。

◆ 施工管理・技術職における厳格な時間管理と工程遵守

施工管理や設計、積算などの技術職においては、残業の未払いを防ぎ健康を守るための労務管理が徹底されています。具体的には、毎日20時にパソコンが自動的にシャットダウンされ、22時以降はオフィスへの入室がシステム上制限される物理的な措置が取られています。

この措置により長時間残業は抑制されますが、技術職には課せられた工事の工期や図面提出の期限を厳守する責任があります。制限された稼働時間内で、いかに効率的かつ正確に業務を完遂できるかという、高い個人生産性と自律的なスケジュール管理能力が求められます。

◆ 法人営業職と内勤コーポレート職の就業環境

これら二つの職種とは異なり、顧客が法人(企業・金融機関)である法人営業職や、本社および支店の内勤・コーポレート職(経理、システム開発など)においては、制度利用の柔軟性がより高い傾向にあります。

法人営業職は土日祝日が完全に休みとなり、業務時間も顧客の営業時間に合わせてコントロールしやすく、フレックスタイム制を用いた自律的な時間管理が容易です。本社の内勤職においても、時差出勤や在宅勤務、テレワーク環境が日常的に機能しており、突発的な家庭の事情に応じた柔軟な働き方を、業務の遂行と両立させやすい環境が整っています。

3.【口コミ】現場の「働きやすさ」の実態

公式データが良好な推移を示す一方で、現場の社員が実感している労働環境や制度の実際の運用については、職種や支店ごとの個別要因によるギャップや、成果を求められる環境ならではのプレッシャーが存在するという指摘もなされています。

3-1 残業の実態と労務管理の運用

◆ PC自動シャットダウンと時間外業務の受け止め

全社的に毎日20時または21時のパソコン自動シャットダウン、および朝7時前のシステムログイン制限といった物理的な労務管理が徹底されたことで、深夜に及ぶ長時間残業は大幅に減少していると評価されています。

一方で、この制限時間内に終わらない業務を抱えた場合、一部の現場では、紙に出力した資料を持ち帰って作業せざるを得ない状況が生じるなど、システム上の労働時間と実際の稼働状況に乖離が生じているという意見も存在します。

◆ 固定残業代(みなし残業)と申請の空気感

営業職においては固定残業手当(みなし残業)が支給されていますが、全社的な残業削減方針によって、一定時間以上の残業申請がしにくい空気感があるとの声も聞かれます。

キャリコネの口コミでは「業務量や目標に対して、残業時間の上限を超える労働時間を申請しにくい」というケースや、業績が振るわない時期には「周囲の視線から早く帰りづらい」といった心理的プレッシャーを感じるケースもあると指摘されています。

3-2 制度の浸透と運用の現場温度感

◆ 有給休暇の取得と個人実績の関連性

有給休暇については、支店ごとに「有休取得推奨日」が設定されるなど、制度としての申請は行いやすい環境が整備されています。ただし、実際に休暇を心置きなく享受できるかどうかは、個人の業績や営業成績に影響されやすいという側面が指摘されています。

契約が順調に進捗している社員は休みを取りやすい一方、契約が取れていない(無実績の)期間が続いている社員は自ら申請をためらわざるを得ないようなプレッシャーを感じる場合があるようです。

◆ 育休取得における周囲への配慮

男性の育休取得率は100%超を維持し、会社として強力に取得を推奨している一方、現場レベルでの受け止め方には若干のギャップも存在します。休職によって一時的に抜けるメンバーの業務を周囲の同僚がカバーすることから、現場によっては周囲への業務負担に対する気兼ねが生じやすい環境にあるとの指摘もみられます。

3-3 業務環境と心理的要因

◆ 支店長の方針や職種による環境の差異

大東建託における働きやすさは、全社的にコンプライアンスの遵守やハラスメント防止の取り組みは進められているものの、特に営業職では、配属される「支店」や「支店長(上司)」のマネジメント方針に左右されやすいという意見が少なからず見られます。

一方で、設計や積算などの技術部門、または本社のコーポレート部門においては比較的穏やかな風土が保たれているという意見が多く、職種による違いも大きいと言えます。

◆ 成果が出ない無実績期における精神的負荷

営業職において成果が出ない期間が長期化すると、心理的なプレッシャーが高まりやすい構造が存在します。平日に顧客と面会できない場合に対応するため、土日の稼働が実質的に求められるケースがあり、こうした厳しい成果主義の環境下において、スケジュールを自己管理しきる高い自律性や精神的なタフさが求められる側面があります。

※情報が少ない場合もあります。ぜひ口コミ投稿にご協力ください。

まとめ:この会社の働き方とワークライフバランスは、あなたにフィットするか

公式資料に開示された良好な労働環境の数値と、現場の口コミが示す実態のギャップから、大東建託のワークライフバランスのリアルが見えてきました。各種支援制度の整備が進む一方で、その恩恵を十分に享受し、持続可能な働き方を実現できるかどうかは、転職者自身の能動的な適応力にかかっています。

◆ 職種ごとの実質的な休日や勤務時間の実態に適応できるか?

公式には年間休日125日の土日祝休みと定められていますが、営業職などでは顧客の都合に合わせた土日稼働と平日の代休取得が実質的な運用となっています。こうした職種固有の変則的な就業リズムや、持ち帰り作業が生じやすい時間制限の環境に自身が適応できるかを見極める必要があります。

◆ 成果を求められる環境下で自律的にスケジュールを管理できるか?

高い有給休暇取得率などの制度的な働きやすさを十分に享受するためには、個人の高いパフォーマンスと自律的な時間管理が不可欠な前提となります。成果が出ない時期のプレッシャーをコントロールし、自ら進んで仕事を組み立てるタフさが求められます。

◆ 配属される支店の方針や職種による環境の格差を許容できるか?

全社的なコンプライアンス強化が進められていますが、過渡期特有の課題が残ることも事実です。特に営業現場では支店長ごとの指導方針の違いによって職場の空気感や心理的安全性に差が生じやすいという実態があります。配属先によって生じうる組織風土の差異を客観的に受け止め、適応していく覚悟が必要です。

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by キャリコネ決算キャリア研究室