職種研究マーケティング職
マーケティング職の仕事内容と転職
1.マーケティング職の仕事内容
ビジネスである以上、あらゆる企業・業種においてマーケティングは重要です。具体的な仕事内容は企業によって異なりますが、基本的には売り上げアップのための調査・分析・宣伝等がメインになるでしょう。
例えば、以下のような業務を行います。
・新商品やサービスを開発する前段階で市場調査を行い、消費者のニーズを分析する
・販売、集客、宣伝の戦略を立案し、社内の他部門やクライアントに提案する
・公式WebサイトやSNS、広告等の管理をし、リピーター獲得、ブランド認知向上等に向けた取り組みをする
商品企画を担当する場合は、商品化して市場に出すまでが主な仕事です。それに対し、マーケティングの担当者は効果的に宣伝・販売促進をするための活動がメインとなるでしょう。
ユーザーサイド/サービスサプライヤーサイド
マーケティングの仕事には、ユーザーサイドとサービスサプライヤーサイドがあります。違いを理解しておきましょう。
【ユーザーサイド】
企業のマーケティング部門に配属され、自社商品やサービスを売るための市場調査や販売戦略を担当します。
【サービスサプライヤーサイド】
マーケティング代行やコンサルティングを行う会社、広告代理店などに勤務し、クライアントのためにマーケティング関連業務を行います。この場合、「マーケティングプランナー」という肩書きで活躍するケースも多いでしょう。
Webマーケティング/デジタルマーケティングの仕事
デジタルマーケティングやWebマーケティングに力を入れる企業は増加しており、IT関連のマーケティング担当者の需要も増えています。Web・デジタル関連のマーケティング職は、一般のマーケティング職と業務内容が異なる面があるため、違いを理解しておきましょう。
基本的には、Web戦略を通じて商品・サービスの購入や資料請求といったコンバージョン(成果)を増やすことを目指し、例えば以下のような業務を行います。
・Web広告(リスティング、バナー、SNS等)の運用、広告運用代行会社のマネジメント
・オウンドメディアの運営、コンテンツ制作
・検索エンジンで上位表示されるためのSEO対策(検索エンジン最適化)
・ユーザーが最初に訪れるページの改善(LPO対策/ランディングページ最適化)
・SNS戦略やO2O(Online to Offline)施策の立案・実施
Webやデジタルに特化した業務を行うため、求められる知識も異なるでしょう。
2.マーケティング職になるには
マーケティング職に就くために必要な資格等は特にありません。ただし、企業のマーケティング部門の場合、営業職等で経験を積み、知識をつけてから異動になるケースが多いようです。
新卒の場合
マーケティング部門への配属を希望する、またはサービスサプライヤーサイドの企業(マーケティング専門会社等)に入社する道があります。
特に学部による制限はありません。ただし、マーケティングや経営学、経済学、ITといった関連する学問を学んでいると有利になることもあるでしょう。
求められるスキル
数字に強い人やデータ分析が得意な人、常にトレンドを追い、新しいアイデアを考えるのが好きな人には向いているでしょう。また、他部署や外部パートナー、クライアントと接する機会も多いため、高いコミュニケーション能力が求められます。
Webマーケティング職の場合は、広告の運用経験やWebサイト構築のスキル、ライティングスキル等も活かせるでしょう。資格は必須ではありませんが、「ウェブ解析士認定試験」や「Google AdWords認定資格」等を受験しておくと、Webマーケティングに役立ちます。
3.マーケティング職の転職
販売戦略を重視しない企業はなく、今後もマーケターの需要は見込めます。ただし、営業部門に比べて多人数が必要な部署ではないため、人気企業のマーケティング部門に転職するハードルは高いでしょう。
Web・デジタルマーケティング関連の仕事の需要は増加傾向にあるため、未経験者歓迎の求人も多い傾向にあります。
未経験からの転職
専門性が求められる業界の場合は特に、知識があればマーケティング未経験でも歓迎されることがあります。営業職からの転身も可能でしょう。Web・デジタルマーケティングの場合、IT関連の知識があれば重宝されます。
アシスタント業務からスタートしてマーケティングの知識と実績を積んでいく道もあるでしょう。
経験者の転職
経験者の場合、過去の実績をもとに評価されます。課題解決した経験や提案した斬新なアイデア、他部署や外部と協働してプロジェクトを進めた経験等があればアピールポイントになるでしょう。また、マネジメント経験があると、良い条件を提示される可能性が高まります。
外資系企業や、海外企業と取引のある企業に転職する場合、英語や中国語でのビジネス経験やTOEIC700点以上の高い語学力があれば有利になるでしょう。